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アラサー男性の暇つぶし

評価経済における口コミデザイン-ベッキーの仕事がなくなる理由 革命のファンファーレ | 西野 亮廣

既存のマーケティング理論の転換点

例えばマーケティングや経営論をやってるとAIDMAとかAISASといった理論的なものに当たるわけです。これらは認知から関心や購買、その後のシェアについての消費者心理の変遷に関するモデルを説明するものなのですが、これが大きく変化しているのではないか?という仮説に行き着く。

今までのマーケティングにおいては、テレビCMでこれくらいに認知をとったらこれくらい売れるという計算がある程度立っていたものが、効かなくなっているのではないか。もちろん認知しているというのは購買において必須のステップになるわけだけど、どのチャネルで認知したのか、認知した時点で購入までに至る確率に圧倒的な差が生まれている。
それが「好感度と信用は違う」「認知と人気は違う」ということで、カスタマージャーニーが複雑になり、単純に説明できるものではなくなっているんでしょう。

マス向けのテレビCMに出演するのが認知タレント、YouTubeSNSでファンを囲って稼げるのが人気タレントになるわけです。前者には「認知」と「好感度」が必要であるのに対して、後者には「人気」と「信用」が必要になる。
マス向けタレントがいなくなるというわけでは決してなく、分散化が進むということ。
2017年は元SMAPの3人がネットで稼ぎ始めたりと芸能の世界でも大きな動きがあった年でした。
ネットとテレビを半々でやるタレントが徐々に強くなっている気がしていて、ゆうこすとかAKBのあかりんもその部類に入るんじゃないでしょうか。

 

課金ポイントの複雑化

「どこでお金をもらうのか?」というのも様々な業界で変化が起きており、モノを売ってその対価としてお金をもらうといった単純な図式が複雑化している。

SNSといったサービスはユーザーはフリーの広告収入モデルだし、テレビもラジオも基本的にはそう。これが書籍に応用できないのか?と考えたのが西野さんの絵本無料公開の施策で、
「物体としての本の本質的な価値」はなんなのか?を突き詰めることで、無料版と有料版の差別化等フリーミアムの仕組み構築を成功させる。

チケットを5,000円で売るよりも、チケットを2,000円で売って3,000円をファンディングしてもらうほうが長期的に見ると価値がある。
課金ポイントを分散させることで満足度を上げることが可能でいいものを安く買えたという満足が自発的なその他課金を発生させる。人はモノではなく体験にお金を払うようになっているとはよく言うけど、旅行でお土産を買ったりディズニーランドで記念写真を買うといったような形でお金を集めることが可能。この場合のモノには物質的な価値があるのではなく、思い出や体験の保存といったものになる。


絵本が有料であるという先入観と発想の転換

本が売れないというのは売る努力が足りなかっただけ。という言及がされているが、売る努力というのは売る工夫ということでしょう。
「そもそも本を売って稼ぐ」ということが成立しにくくなっていて、その前後のマネタイズの手法と組み合わせるプロモーションのなかのひとつになっているのが最近の売れている本に共通することである。
発想法についおては最近孫さんに関する記事を読んでここでも常識を逆転させて発想する手法があった。

business.nikkeibp.co.jp

第2の「逆転発想法」は、世の中にあるものの逆を考えていく方法です。単語帳にランダムに名詞を書き込んでおきます。パッと開いてその単語を眺め、特性を逆転させて考えます。「冷蔵庫」という単語だったら「白い」「四角い」「大きい」「重い」「冷やす」といった特性が思い浮かびます。それらを逆にして、「黒い」「丸い」「小さい」「軽い」「温める」という特徴を持たせたらどうかと考える。これが逆転発想法です。

  

口コミをデザインするということ

成功している企画や話題になる商品やサービスは口コミのデザインがしっかりしている。これは意図したものも意図していないものも含まれるんだけど西野さんはこれを意識的に計算して作っている。
「ニュースを出すんじゃなくてニュースにさせる」
ニュースになるということが現在のPRとしては重要で、広告費を払って露出して自分で伝達するというのには効果としての限界があり、他人にやらせるといった工夫が必要。

ニュースにさせることの有用性については昨日さんまのお笑い向上委員会とろサーモンの久保田さんも口にしていた。
M-1には結成15年の出場規定があり、とろサーモンは15年過ぎている可能性があるのでチャンピオンを剥奪したほうがいいのではないかという話題に対して

「チャンピオン剥奪されたって全然いい。それがYahoo!ニュースになって俺らの仕事は3倍に増える」

(記憶は曖昧)

チャンピオンとしての仕事は永遠に続くわけではないので(毎年チャンピオンは生まれるしパンクブーブーどこ行った)それ以外で露出する方が価値がある。そういう意味ではチャンピオンの権利が初めて剥奪されたというほうが話題があって価値があると。

 

お金持ちではなく信頼持ちになるために

西野さんはクラウドファンディングで数百人の支援者と数千万円を集める。
LINEの田端さんは1回のツイートでアフィリエイトで数万を稼ぐ。
インスタグラマーも1投稿で数万稼げる。

現時点ではインスタグラマー的な広告はインフレになっていてもう少しすると淘汰され始めるんだろうけど、自分がやることは「ちょっと可愛く生まれてきただけでインフルエンサーで楽に稼げていいなあ」という負け犬根性を発揮することではなく、この変化で自分はどういう戦略をとるかを考えることが1億倍重要。

西野さんやネットの有名人はアイデアひとつで成功したように見えるけど、その背後には圧倒的な思考の量と努力がある。本書にはそこの記述もありますが、それがなかなか語られない記事やインタビューは表層的な手法論になってしまい、本質的な理解にならないなあと感じました。

 

ベッキーは独自のキャラを確立しようとしているので応援しています。

革命のファンファーレ 現代のお金と広告

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